対独協調と帝国の方針

 

Pearl Harbor. Intercepted diplomatic messages sent by the Japanese government between July 1 and December 8, 1941.

p.8-10 からの翻訳です。

機械翻訳を利用した個人的な訳ですので誤訳によって生じた損害の責めは負いかねます。おおよその内容を把握するためのものとしてご利用ください。

 

 

From: Tokyo (外務大臣)
To: Washington
July 31, 1941
#433 (Part 1 of 4) (Message to Berlin #708)


現在ロシアと戦争をしており我々の支援を望んでいるドイツを助けるため、我々が何をすべきかについて、時々あなたは様々な意見を我々に送ってきた。軍との会議ののち、あなたにいくらかの倦怠感を引き起こすかもしれないとの覚悟のうえで、帝国政府の方針と見解とを電報で送っているところである。今後はそれに応じて行動してくれ給え。


1.7月2日午前の閣僚会議で、今後の方針に関する決定の概要が作成された。あなたは回覧文書 #1390 によってそれを知らされている。それ以来、政府は、この政策の実現に向けてあらゆる努力を続けてきたし、続けているところだ。


2.支那事変は既に4年を超えて長期化しており、これまで帝国政府の一般的動向、とりわけ軍事的動向は、事変を解決するため多大な労力を費やしてきた。そして今、北からも南からも新たな状況が迫っている。それに対処するため、これまで以上に、我々は全面戦争に備えて隙なく武装せねばならない。

 

 

From: Tokyo (外務大臣)
To: Washington
July 31, 1941
#433 (Part 2 of 4) (Message to Berlin #708)


ドイツも我々のこの立場をかなりよく理解しているように思える。東京のドイツ大使館の面々は、既にそれをかなり認識している。とはいうものの、我々の立場について、彼らの祖国が、彼らほどには十分な情報を得ていないことを危惧している。

 

3.日本と第三国との間の商業的・経済的関係は、英米に指導されて、次第にひどく緊張しているので、我々はこれ以上耐え忍ぶことはできない [訳注]。従って、我が帝国は、まさにその命脈を保全するため、南太平洋の原材料を確保するための措置を講じねばならない。うわべは眠っている狡猾な龍のように振舞っている、英米が、指導し参加する、この絶えず強化されつつある包囲の鎖を断ち切るための措置を、我が帝国は、直ちに講じなければならない。だからこそ、わが軍に仏領インドシナを占領させ、軍事基地を獲得すると決断した。

その処置そのものが、敢えて言えば、ドイツを助けるべく、英米、加えてロシアに、太平洋において大きな後退を与えたのであり、そして今、日米関係はかつてないほど急速に不吉な道を歩んでいる。これが、米国への打撃とはどのようなものであったのかを表す。

 

 

From: Tokyo (外務大臣)
To: Washington
July 31, 1941
#433 (Part 3 of 4) (Message to Berlin #708)

 

言うまでもなく、独ソ戦争は、我々に北方問題を解決する絶好の機会を与えてくれたし、我々がこの機会を利用する準備を進めていることは事実である。しかしながら、我々は準備をしなければならないのみならず、機会をうまく選択しなければならない。我が帝国が直面している現実を考えれば、このことは容易に理解されねばならない。独ソ戦争があまりにも迅速に進行したならば、我が帝国は当然、効果的な対称的行動を起こす時間を得られないであろう。


5.ドイツが我々のアメリカとの交渉に幾らか不満を持っていることは承知しているけれども、我々は、何としてもアメリカが戦争を始めることを防ぎ、支那事変を解決したかった。我々はその目標に向かって取り組んでいた。その結果、我々が、日本帝国の決意の深刻さをアメリカに深く印象付けてドイツに対する衝突へと飛び込むのを引き止めたという事実を、否定する彼にはそうさせておこう。
日独間に完全な信頼関係があるとの想定で、我々は、適切と思われたタイミングで協議を開始したと理解されるべきである。その点において、我々の側で最も望ましくなかった時に、ドイツは自国の軍事的便宜を理由にロシアとの戦争を始めたのではなかったか?今、我々は支那事変を解決するだけでなく、北と南で新たな難題に対処しなければならず、これは非常に不都合である。

 

 

From: Tokyo (外務大臣)
To: Washington
July 31, 1941
#433 (Part 4 of 4) (Message to Berlin #708)

 

我々はドイツと協力するため全力を尽くしている。ドイツはそれを知っているし、我々の行動を理解せねばならない。

6.さて、日独伊三国同盟の基本精神を実現するため、東京とベルリンの協力の方式は、それぞれの国がその行動に一定の柔軟性を有するべきである。私が言いたいのは、真の協力は必ずしも行動の完全な対称性を意味するものではないということを、それぞれが理解すべきだということである。換言すると、我々は、相互に信頼し合わねばならぬし、一つの普遍的目標に向けて努力しながら、それぞれが良い判断の範囲内で各自の裁量を用いるべきである、ということである。
斯くて、我が帝国が採るあらゆる措置は、三国同盟の目的の成功をもたらすという決意に基づくであろう。これが事実であることは、詔勅の発布によって証明された。我々はこれまでもそれらの目的の実現に向けて取り組んできたし、この差し迫った緊急事態においては、軽率ないし拙速な行動に取り組む時間はない。
ローマに送ってくれ給え。ワシントンには送った。

 

 

[訳注] 参考文献 『米英挑戦の真相』p.105 (コマ番号 60/142)

http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1459212