マッカーサーの「防波堤」発言

 

ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン紙、1946年9月3日付からの翻訳です。

Institute of Pacific Relations. pt. 1-3. 745-746頁

機械翻訳を利用した個人的な訳ですので誤訳によって生じた損害の責めは負いかねます。おおよその内容を把握するためのものとしてご利用ください。

なお、当該の声明と思われる文 Japan : Enemy Or Ally? 10-12頁

 

 

Exhibit No. 242 [From the New York Herald Tribune, September 3, 1946]
MacArthur Blast Against Reds Draws State Department's Fire
(By John C. Metcalfe)

 

Washington, September 2.― 日本の連合軍最高司令官ダグラス・マッカーサー将軍は、トルーマン大統領からのアメリカの政策指令に違反し、将軍自身の主導で反共運動を開始したとして、今日、国務省の情報源から非難された。
非公式な性格のこの非難は、日本の正式降伏一周年の昨日に発表された、マッカーサー将軍の声明に基づく。声明の中で将軍は、特定の状況下では、日本国民が「極端な急進左派の哲学」を押し付けようとしている人々の餌食になるかもしれないと示唆した。
米国の外交政策に直接責任を負う米国高官と事前に「相談することなく」マッカーサー将軍は声明を発表したと、国務省は今日、ぶっきらぼうに述べた。

 

CONTROVERSY THREATENS
この展開は、マッカーサー将軍とワシントンの政策立案者との間の、古い論争を再燃させるおそれがある。トルーマン大統領は、半年前、ジェームズ・F・バーンズ国務長官と協議し、政策に責任があるのは自分であって、マッカーサー将軍の任務は、ホワイトハウス陸軍省を経由して送った指令のもとでもっぱら政策を遂行することであると明言した。
国務省筋によると、日本で「共産主義」の標語を掲げるための政権側の要望を示す指令は、一切、マッカーサー司令官に送られていない。情報筋によると、マッカーサーの声明の、日本列島が「平和のための強力な防波堤か、戦争のための危険な跳躍台」のいずれかになるかもしれない、というようなコメントに彼らは完全に面食らった。
世界の他の地域での米ソの微妙な関係のさなかに起こったので、この事件はとりわけ腹立たしく思われた。

国務省筋によると、極東における米国の外交政策の目的は、公正かつ永続的な平和の確立だという。「ソビエトロシアとの友好の架け橋を築く」ことを目的としており、「共産主義に対する防波堤」の設置や、反ソ感情の高揚を意図していないと付言した。

 

STATEMENT HELD UNWARRANTED
降伏して以来、マッカーサー将軍の声明を正当化するために、日本人がおこなった事は何もない、ある当局者は批評した。

マッカーサー将軍の任務は「日本を中立化 [無力化。neutralize] する」ことであり、利害関係を有する他の連合国とうまくやっていくことであると説明された。もし米国が自国の安全保障に何らかの懸念を抱いた場合には、強力な空海軍でソ連の脅威に対抗するという。
今日、東京からの個人的なアドバイスは以下の情報をもたらした。

「日本における重要な展開の重点は、マッカーサー将軍から日本人の行動に移った。
この国で何が起こっているのか、完全に間違った見解を(本部から)得る傾向がある。
軍当局の話を聞くと、なぜ今すぐ占領が終わらないのか不思議に思う。けれども、実際には、日本人は一年前と同様に民主主義に基づいて自らを統治する準備ができていない。保守派は堅固に権力を握っているし、現状を維持するため全力を尽くしている。」
「ここにある連合国理事会が茶番劇であり、我々には、極東委員会が、異なった惑星に存在するかのように見えることは、もう誰もが気づいているはずだ。」

 

DEMOCRACY PREFERRED
もし日本人がどこへでも行きたがる傾向があれば、好ましい政府の形態として「民主主義に方向を変える可能性が最も高い」、と国務省では言われていた。けれども、日本人は、ドイツ人と同じように、不幸な状況から抜け出すことに主な関心があるので、出口につながるかもしれないあらゆる方策を取るだろうとも指摘された。彼らは民主主義を共産主義に対抗させているので、マッカーサー将軍のような声明は彼らにとって極めて有益であると言われた。
そのうえ、韓国や中国内の不穏な状況が原因で、国務省関係者はマッカーサーの声明に大いに苛立ちを感じた。
国務省当局者は、「マッカーサー将軍は、パリ講和会議でバーンズ氏を支持していると思っているかもしれないが、彼の発言は極東の状況を助けていない」と述べた。
外交観察者は、パリ講和会議ユーゴスラビアポーランドギリシャ、国連安全保障理事会などでの米ソ関係は決して穏やかではないとも指摘した。それゆえ、日本での反共運動の開始に似た動きに、彼らはとりわけ困惑した。
この一切の事件は、東京で開かれる連合国対日理事会のソ連代表、クズマ・デレビヤンコ少将にとって「間違いなくことのほかばつが悪い」と国務省筋は見なした。
ほとんどの当局者は労働者の日の週末のため不在だったので、国務省が、今夜、何らかの公式のコメントをするかどうかの兆候はなかった。

 

 

[参考資料] 日本ニュース 戦後編 第14号 民主化を決する日 總選擧